やしんすきです。
今回はぼくの人生を変えてくれたと言っても過言ではない、一冊を紹介します。
ぼくら夫婦は2019年の11月〜4月まで、オーストラリアのシドニーへワーホリに行きました。
夫婦でのワーホリ、人生の中で大きな決断の一つ。
その決断をする際に、背中を押してくれた本の一冊です。
『旅の終わり 始まりの場所へ』 著:柏田哲夫
社会人7年目、同じ職場で働き続ける不安
この本を読んだとき、ぼくは社会人7年目の27歳でした。
会社では新設の海外営業の部署に異動、結婚も経て、傍から見れば順調に進んでいる日々でした。
しかし、どこか心の中で何かが引っ掛かる。
それは
『死ぬまでに一度は海外で生活をしたい』
という、高校時代からの夢でした。
夫婦でワーホリへ行くことを決めるきっかけになった転機はプロフィールでも紹介している通り、新婚旅行でオーストラリアを訪れたのがきっかけでしたが、それまでにぼくは海外での生活に憧れはあったものの行動を起こさず何度も先延ばしにしてきていました。
高校時代、進路を決めるときは
『バイトをしていた回転寿司で社員になるか』
もしくは
『パイロットの夢や海外で生活するという夢に役立つであろう英語学科のある大学へとりあえず進学か』
まずは目の前にある選択肢の中で決めればいいか。とあまり深く考えず、頭の片隅にあった留学は手間がかかりそうなので先送りに。
希望していた短大に進学し、友人と日々バスケ、バンド、ゲームに明け暮れ、なんとなくそのまま卒業して社会人に。
人生のどのステージにおいても、『海外行きたいな』という気持ちがごくたまに頭に浮かんでは消えてという繰り返しでした。
社会人になり、仕事や職場にも慣れ安定した生活が続いてましたが、仕事に慣れ、自分のペースをつかむにつれて、ある思いが頭の中に浮かびます。
「この先何十年もこの職場で働き、このまま同じ生活でいいのか?」
「このまま言い訳してワーホリ行ける時に行かなかったら一生後悔するんじゃないか?」
気付けば、高校時代にあこがれていた海外での生活という夢がぐるぐると頭から離れなくなっていました。
いつの間にか他人の普通を自分の普通にしていた
そんな日々を過ごす中、出張の帰りに東京駅の本屋でこの本が目に留まりました。
手に取ってパラパラと数ページめくってみると、バックパッカーの著者が撮影した写真が沢山あり、文章は大きな字で書かれており読みやすい構成。
これなら、帰りの新幹線でもすらすら読めそうだな、と思って購入しました。
早速、帰りの新幹線で読み始めると本を読む手が止まらない。
当時のぼくの気持ちを汲みとって語り掛けてくれている様な内容で、
気付けば本にのめり込んでいました。
”まわりの普通にあわせず、自分の好きなように人生を謳歌している人たちが世界にはいるんだ”
今振り返ってみれば当たり前のことなんだけど、それまで自分のコンフォートゾーンから極力出ない様に過ごしてきた人生を振り返り、自分の視野・思考の狭さにハッとしました。
ちょうどその頃は、東南アジアへ出張に行く機会が増え、滞在先のローカルの人々の暮らしや生活を目の当たりにして
「自分にとってこのままの生活を続けることは幸せなのだろうか?」
と疑問を持つように。
東南アジアでは都市部の発展が目覚ましい反面、まだまだ開発の進んでいない農村部も多く、そこで暮らしている人は畑の脇で家族だったり、近所の人と笑顔で話をしている。
翻って、ぼくらの日本での生活ではどうだろうか。
朝の通勤時間の電車ではまず笑顔を見かけないし、パッと想像してみてもなんだか疲れた顔をしている人が多い印象。
そんな光景を目にするたびに、ぼくの頭の中ではこんな疑問が浮かぶのでした。
『お金を稼いで出世するために忙しなく働いて毎日があっという間にすぎていくのと、お金にとらわれず大事な人とゆったりと暮らしているはどっちが幸せなんだろう?』
空港から街へ向かうタクシーで窓の外を見ながらそんな考えに耽る。
生活に何か特別な不満を抱えていたわけではないけど
『何かが足りない。』
とどこか心の中で焦りや不安のような感覚が消えずにいました。
結局のところ、この疑問は天秤にかけても答えはすぐにでなかったけど、人生について考えるきっかけをくれたのは間違いなく出張で出会った人や移動している時間の中だったかな。
まさに人生の迷子だった時に出会ったのがこの本。
なんだか自分の悩みを聞いてもらっているようで新幹線で読みながら一人心を動かされました。
そしてこの時、ようやく自分の中にあるもやもやの正体が何なのかが分かりました。
社会人になる頃はみんなとおなじ平凡な人生を望んでいた、
大学を出て、就職して、結婚して、子供ができて、出世を目指して頑張って歳を重ねる。
誰がみても普通にしあわせな人生。
自分自身が望んでいたと思っていたけど、
どうやら世間でいう「普通」の枠からはみ出す勇気がなかっただけみたいだ。
自分のこと全然わかってないじゃん
ようやく気付いた。
どうやら本当は自分のやりたかったことにチャレンジしてみたい気持ちがあったみたい。
「自分のこと全然わかってないじゃん。」
「やりたかったことって意外とあったじゃん。」
「昔は海外に住みたいと思ってたじゃん。」
ぼくはいわゆる「普通の人生を歩むこと」それこそが幸せだと思っていたけど、そうじゃなかった。
自分の意思をもって進んできたと思っていた人生、結局「普通」であることを前提にまわりと同じ流れにのっていただけで、やりたいことへの挑戦をしていなかった。
本の中に出てくるバックパッカーとの出会いやストーリーを読んでいると
こんなに自由に生きていいんだ。
目の前の環境がすべてじゃないんだ。
自分の可能性を閉じ込めているのは自分自身だ。
そのことに気付いた瞬間、堰を切るように涙があふれた…
「人生に迷う君に答えをくれる物語」
本の帯のワンフレーズはぼくの為にあるといってもいいくらいピッタリはまった。
他にも多くのフレーズに心動かされ、勇気をもらいました。
『自分の心に嘘をついていないか?』
『人生を白紙だらけの本にするなよ。』
『人の行動は描く地図の大きさで決まる。』
あれから数年、今見返しても色あせることなく、原点を思い出させてくれるようなフレーズの数々。
きっとこの本に出合わなかったら
ぼくらは夫婦で会社を辞めて海外へ行こうとしなかった、
ワーホリへ行くか迷ったときに一歩踏み出せなかった、
それくらいぼくの人生に影響を与えてくれた本なんです。
今の人生に迷いがあってどうしていいかわからなくなっている人
周りの目が気になって何かを始めることができない人
この本はきっとそんな迷いを抱えている人の背中を押してくれる一冊です。
ぼくもそうだったように。
多くの人に読んでほしい。
今日はぼくの背中を押してくれた本を紹介させていただきました。
ワーホリ行こうか迷っている方、新しく何か始めたい事がある方、ぜひ一度読んでみてください。
みなさんは人生の背中を押してもらった本はありますか?
同じ経験がある方はぜひコメントで教えてください。
では。
旅の終わり 始まりの場所へ
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コメント
はじめまして。ボクらのワーホリというブログを運営している「ボクホリ」といいます。
調べ物をしているうちにおふたりのブログに辿り着きました。
「旅の終わり、始まりの場所へ」は僕も大好きな本です。
そして僕のこともワーキングホリデーへと、そっと後押ししてくれた本でもあります。
オーストラリアワーホリ中も、悩んだ時はこの本を読んで勇気をもらっていました。
あまりにも共通点が多かったため、いてもたってもいられず、コメントさせていただきました。笑
僕も運営者さんと同じ時期にワーホリをしていたことがあります。
本当に大変だったとお察しします。
今後のお二人らしい生き方も応援してます。
ボクホリ
ボクホリさん
コメントありがとうございます。
共感してくださる方がいらっしゃって嬉しいです!
この本と出合わなければ、きっと今のぼくらは無いなというくらい、
人生を変えてくれた本ですし、僕もたくさんの勇気をこの本からもらいました。
今後もワーホリだけでなくライフスタイルの発信もしていきますので、
また遊びに来てください。
ありがとうございます。